嘘だと思っていた。あんなにあんなに関ジャニ∞を大好きな彼がやめるはずなんてないと思っていた。なのに、それは現実だった。

ここにわたしの最大の落とし穴があったように思う。わたしだけじゃなく、きっと誰しもに。

それは渋谷すばるが関ジャニ∞を大好きだ、ということ。

関ジャニ∞を脱退するのが理由じゃない。

ジャニーズ事務所をやめることが理由なのだ。

必然的に脱退する形になってしまっただけで。

もしもこれが女性アイドルグループのように様々な事務所から集められたアイドルグループだったらどうだろう。同じ結果になっていたかもしれないし、もしかするとまた違う方向に進んでいたのかもしれない。

正直わたしはまだなにひとつ消化できていないし、受け入れられてもいない。もしかしたらいつまでもいつまでもできずにいるかもしれない。明日も明後日も10分後も自分の気持ちがわからない。

ただ、ずーっとずっと今も、今の渋谷すばるも、わたしが大好きな渋谷すばるでしかないことに気づいた時に、もしかしたらわたしが頭のどこか片隅で思い描いていた未来が本当になってしまったのかもしれない。と思った。それは、明確にジャニーズ事務所をやめること、とはにわかに言い難いけれど。

7人で飛び出してくれたら、もっとすごいバンドグループになれたのかもしれないな、思い描いたものそのものだ！って単純な頭はきっとそう思う。

ただ、アイドルなのにあのクオリティはすごいよ。という、アイドルなのに、が少しだけひっかかる。彼らはやっぱりアイドルなのにバンドができた人たち、なのだ。世間や世界にしてみたら、ただそれだけなのだ。そこにいた渋谷すばる、である。

わたし少しだけ思うことがあって、渋谷すばるが関ジャニ∞を諦めたんじゃない見捨てたんじゃない、関ジャニ∞が渋谷すばるを諦めて見捨てたんだ、と思って。見捨てた、諦めた、は言い方が少し悪いけれど、お互いが信用して信頼して尊敬しているからこそ、諦め見捨てたんだと思う。可能性を信じたいから。

横山さんが言っていた、また一時だけの思いだろう、って思った。っていうのは長年いるからこそ思うことであったり、これまでにもあれがしたいこれがしたい、と話を聞いてきたからこそのひとことで、蔑ろにしているわけじゃないだろうし、怪我をすることがないように進むのが横山裕だからこその思考だと思う。

村上さんは怖いってわかってても、本当に本当に本当に、と最後の問いかけをする、口下手な人がひとりでは不安だからと一緒に会見に出てくれる。本当は泣き虫で本当は一番泣きたくて、でもいつからか泣き虫になった泣けるようになった横山裕がこんな日こなければよかったのに、と弱さを晒し泣いた横山裕がそこにいたから、村上さんは泣かずにほんの少しの笑いを投げかけて関ジャニ∞を保ったんだろうな。死にそうになったら助けるから大丈夫や、なのが村上信五だ。よくできた3人だなと最後の最後まで思わせてくれた。大好きな三馬鹿だった。ずっと。今までもこれからも。

そして丸山隆平。あなたはズルい。いつだってズルい。うっとうしいとか気持ち悪いとか言われながらも渋谷すばるにあんなに愛されていて、あんなに愛せるあなたは本当にズルい。あんな場でも、あんな場だからこそ、好きすぎて、と笑うあなたは渋谷すばるがどんなことを思った日もどんなことを伝えてきた日もただひとつ"好きすぎた"のひとことで彼に一番重い打撃を与えられてしまうのだ。あーだこーだ言わないのだ。好きすぎる、それに悲しみも喜びも全てが存在する。

安田くんに関しては、なんで今怪我してるのよ。と鵜呑みにしたわたしは思った。けれど、今だからなのかもしれないな、と思うと腑に落ちた。安田くんは本当に本当のところ、何を思うんだろう。一番心が見えにくい。それは、安田くんの器用さから出る言葉のうまさからだ。安田くんはすばるくんとは違う心の起伏の激しさがあると思う。0か100で生きている人なのだ。きっと、安田くんはメンバーにたいして、ずっとずっと100与えてきた人だと思う。それが突然ある日突然、0になる相手がうまれてしまうんだから怖い。行き場を失くした感情は自分に押し寄せて潰されそうになる。10年くらい前に安田くんが言った「何番目かでいいので愛してください。」これって、僕は一番に愛しています。じゃないのかなってわたしは勝手に思ってて(だって何番目かに愛している人に何番目かでいいので愛してください。は、出てこない気がするから。)、それを思うと彼は本当に心を壊していないだろうかと思ってしまう。壊していても受け止めるから、本当のところを知りたい。

錦戸亮、彼は本当に渋谷すばるを尊敬してるんだなと思った。友達の前にメンバーの前に、ひとりの人間として。置いてく気持ちがわかる彼が、少なからず渋谷すばるがいたという理由もあるだろう錦戸亮のあの日の決断が。彼だけは言い聞かさせていたとしても、彼だけは門出だ、と言った。祝福したのだ。少し前の彼ならブチ切れて、一発お見舞いでもしてたかもしれない。いや、今回だってブチ切れたかもしれない。それはわからないけど、男と男の会話のあとで彼は祝福したのだ。強い。立ち直る強さを持っている。古い映画にあるみたいに、納得して見つけられるまで帰ってくんなよ、まあ遊びに行ってやってもいいけど、乾杯しようぜ。みたいな。そういう古臭い強さを感じた。

最後は大倉忠義だ。彼のことをまとめるには正直まだまだうまい言葉が見つからない。みんなそうだけど、何言ってるかわからなかったらほんとごめん、となってしまうんだけれど…。大倉くんは言葉にはしていないものの、すばるくんを引き止めるのは二度目である。きっと大倉くんの中で渋谷すばるという絶対的な存在がいつだってあったからだ。渋谷すばるの言うことには説得力がある。なぜなら、大倉くんをここまで連れてきたのは他ならぬ渋谷すばるだからだ。「お前の勝ちやぞ。」その一言がなければきっと大倉くんは一ヶ月でドラムを仕上げてはこれなかったと思う。だから、嫌なのだ。いつだって嫌なのだ。難しい理由はなにもない。ただ、嫌なのだ。

大倉くんは俯瞰的に見れる部分があるから、あなたのその決断はあなたの人生を変える決断かもしれないけれど、同時に僕達の人生も変えてしまうんだ、と突きつけることができたのも彼にしかできなかった問いかけだと思う。みんなは渋谷すばるに甘い。本当にそれが渋谷すばるのやりたいことなのか、と聞いた人は他にもいたと思う。だけど、この事実をすばるくんに真正面から投げかけられたのは、たぶん大倉くんだけだろうな、とわたしは思うのです。そしてこの問いかけは怒りにも見える、優しさや悲しみ。大倉くんは、僕たちの人生を放り投げてでも自分の幸せを選ぶのか、って聞いたんじゃないと思う。僕たちの人生のために、あなたの人生を変えるのか？と聞いたんだと。

それぞれがそれぞれのバランスでそれぞれの距離感で、渋谷すばるを理解した。許した。

きれいごと言うなら、6人が協力して渋谷すばるの扉の鍵を開けて解き放ってあげた。

この出来事にうまく名前をつけたり、うまく消化できる日がくるかはわからない。彼らだってきっと納得していないのに、わたしたちが納得できるわけがない。いつまでもいつまでも逃げずに向き合いたい。大好きだから。自分勝手なのに嫌いになれないから。きっとわたしは、ずーっとずっと、そんな渋谷すばるが好きだったんだから。すばるくんはなにも変わってない。わたしがそう思い込んでいただけ。

解き放った6人はたくさん泣いて、たくさん思い出して、たくさん怒って、やっぱりたくさん渋谷すばるを応援してあげてほしいな。今は苦しいし辛いかもしれないから、休みたかったら休んでほしいし、もうやだ！今日は嫌な日！って思ったら無理はしないでほしい。だってそれくらい、大きくて大切な存在だったでしょ？

6人の関ジャニ∞も渋谷すばるというひとりのアーティストもまるごとぎゅっと抱きしめたい。それくらい愛おしくて、大好きな7人だ。

この先どんなことを思っても、そう。

嫌いになれないんだ。

すばるくん

2018年4月15日AM:11:00

いつだってわかるんだよ、君の声は